ベターを選択し続ける

今年の新人研修を実施している研修会社において、研修における講師としての宣言のようなものを書くことになり、そこで私は「ベターを選択し続けること」と書いた。
いろいろな解釈ができると思うが、私の意図したところを一部の方にのみ伝わることではあろうが書いておこうと思う。

研修を実施していると、さまざまな選択をする必要に迫られる。

たとえば、技術演習を続けるか、ヒューマンスキルを伸ばすためのグループワークを実施するか、などである。
それ以外にも、どこまで説明するか、何を説明するか、資料はどのようなものを作るか、など選択の連続であると言ってもいいだろう。

そのときに、ベストを選択することができれば最もよいのだろうが、それぞれの時点でのベストを「今」自分が知っている、と思うこと自体が傲慢なのだろうと思う。

私ができることは「今」の自分が思いつく限りのよい方法を、考えて考えて、その上で選ぶことだけなのだ。
そして、それは、自分が持つ選択肢の中での「ベター」に過ぎないが、それを貫くことが、「今の自分ができる」ベストになる、と考える。

それぞれの選択の段階で「これがベスト」と思った段階で成長が止まるし、傲慢になる。
ベストと思ってしまったら、それ以上を考えなくなってしまうだろう。

これからも常に「ベスト」を選んだとは思わずに、できる範囲のベターを選び続けることを目指したい。

ベターを選び続ける際には、自分の中の妥協したい気持ちとも戦わなければならないし、さまざまな調整だったり準備だったりが必要になったりもする。
だが、純粋に「受講生のためのベター」を考えることが、私のしなければならないことなのだ。

すべての選択における「ベスト」には生涯たどり着くことはないだろう。

だから、ベターを選び続けること、またその努力を続けることだけが、私のできることなのだ。
「よりベストに近いものを求めて、よりベターな選択をし続けること」

これが、私の今年の宣言の意図である。

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