自発性を育てる

以前、NHKの「プロフェッショナルの流儀」とう番組の関係で、で茂木健一郎氏が「育ての極意」というのをやっていた(2009年3月31日放送)。

http://www.nhk.or.jp/professional/2009/0331/index.html

その中で言っていたのは次のようなことだ。

「自発性を引き出す」
・あえて、教えない。
・ひたすら待つ ただし、観察しながら。
・自発性の目を見つけたら、その時、本気でアクション

「挑戦する心を育てる」
・安全基地が必要

「後悔をする」
・後悔が、次の行動を変えるのに効果的。
概ね、私の実施している研修と同じことをしている。

私の研修を私の言葉で表現すると次のようになる。

「自発性を引き出す」
・教えないで教える。
・できるまで待つ。
・観察は欠かせない。
・動きたくなる環境を作る。
・いいところをきちんとほめる。
・楽しさを見つけさせる。

「挑戦する心を育てる」
・適切な課題を提示する。
・自由な挑戦を歓迎する。
・グループワークで仲間と学ぶ。
・競わせる。
・話をきちんと聴き、受け取る。

「後悔をする」
・振り返りを行い次のアクションを考える。

これらが価値を持つのは脳科学的にも裏付けがあるらしい。
私も実際に、これらの手法が効果を発揮した例をたくさん見てきた。

番組でも「自発的な行動」の大切さを繰り返して述べていたが、その通りだと思う。
研修においても、何かを無理にやらせていては学習の効果は上がりにくい。
自発的な動きを引き出す研修を心がけているが、インストラクション(指示)を失敗した場合に自発性を引き出せない場合もたまにある。
失敗したときには、どうしても動き始めの「スピード」が、自発的な動きの時と比べて遅くなる。
そんなところからも、ちがうのだ。

学習の速度も、総じて速くなる。
私のIT技術研修が、想定されているカリキュラムの半分の時間で終われるのは、受講生が自発的な学習をしてくれているからである。
自発的な行動が発生するまで待つのではなく、教えてしまった方が早いのでは?という考え方をする人もいるかもしれないが、実際には圧倒的に自発的な行動を待った方が早い。

だから、自発的な行動をどれだけ早く引き出せるか、というのがより効率のよい学びのために重要なのだ。

2時間の研修で、自発的な行動を引き出すのに2時間かかっていては意味がない。
最初の15分が勝負である。

1日の研修でも、開始30分で引き出せれば1日を有意義に使えるだろう。
自発性を素早く引き出し、学びの効率を上げる。
これが講師の仕事だと思う。
自発性を引き出すには待たなければいけないが、待つ時間をできる限り短くするのだ。

以下の研修では、このようなノウハウをたっぷりお伝えしたいと思う。
http://www.street-academy.com/myclass/3225

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