「聴く」コミュニケーション研修で得たもの

ここのところ、ブログの更新も少し間があきぎみである。
決して遊びほうけているわけではなく、主としてJavaとAndroidを教える研修に参加しているため、時間がなかなか取れない事が原因である。

そんな技術研修を実施しながら、それ以外の「ヒューマンスキル研修」なども行っている。

先日は、コミュニケーション研修(聴く)を行ってきた。
伝える、聴く、質問する、の3部構成の一部なのだが、初回の「伝える」は4人、今回の「聴く」は7人の研修である。

おつきあいいただいている企業の中堅技術者、営業職の方などを対象としたスキルアップ研修である。

休日出勤による「週末研修」であること、前回の「伝える」では3連休の初日と重なったことなどから人数が少なかった。
今回は体調不良により2名が欠席だったが、最終的に7人の方にご参加いただくことができた。

2回目は、テーマを「聴く」にしぼり、さまざまなグループワークなどにより、「集中して聴く」「全体を見通しながら聴く」「共感しながら聴く」「受容を意識しながら聴く」ということを考え、自分自身に足りないものに気付いていただく構成とした。

以下に受講された方の感想をいくつか示したい。

「相手の話を聴いて理解し、内容をまとめて第三者へ伝える流れの中で聴くことの重要性が理解できた。」

「相手の言いたい(伝えたい)本質をわかるように改善しなければいけないと思っています。」

「実際に話をしたり、聴いたりする実習形式で体験することができてよかった。今日からでも実践して変わっていけるようにしたいと思う。」

「自分の考え方や、なぜ聴くことができなかったが理解できた。自分はまずどのように自分の考えを通すかを考えてしまうため、相手との共感ができていないことが原因と言うことに、気付くことができました。」

「話をただ漠然と聴くのではなく、注意して聴くということの難しさと、自分がそれを全くできていないという事がとてもよくわかる研修でした。」

「研修の中で得られた、聴くために必要な事について、今後の業務において意識しておきたいと思う。」

「受講前は長そうだなぁと思っていた時間も、あっという間に過ぎていた。また演習中心だったので、自分が気付けていない、聴くときの注意点について、その場で気付きながら進めていたので、理解もしやすかった。」

「研修の内容を通して、重要になる点、意識していくべき点が理解できたと思いました。」

「実技を通して、普段、無意識にしていることに対しての意味や心理がわかったことで、話の進め方、接し方も変えていきたいと思います。」

「今まで気付いていなかった、聴くときのくせを発見でき、今後注意して業務に取り組もうと意識付けすることができた。」

「価値観の交流はとてもよい体験になりました。自分の価値(感)、相手の価値(感)が違うのは当たり前ですが、それをまとめようとすることがいかに難しいか、注意しながらコミュニケーションを行うことの難しさを実感しました。」

それぞれの方が、けっこう長い感想を書いてくださったので、段落を分割していくつかを抜粋したものであるが、全体的に多くの「気づき」を得ていただけたのではないかと思う。

いつものことだが、研修前にはぎりぎりまで構成を考えて流れを作り、インストラクションのシミュレーションを行った。
現場では参加者の様子を見ながら、時間を調節し、流れを再構成し、不要だと判断した内容は削除して、足りないと思われる内容を追加する、などもする。

今回はそれが「ピタッ」っとはまった感じがした。

新人研修などでは、ある程度「見えて」くれば、ほぼ毎回感じられる感覚ではあるのだが、新規参加者と、前回参加者が混じっている中で、1日だけの研修でうける感覚としては、とても充実したものである。

そのような感じを得た後にいただいた研修の感想には、私の感じたことが間違っていなかったと思える内容を書いていただけた。

一日では、残念ながら徹底的な訓練を行う時間は取れないが、気づき、意識を変えることは十分にできるのだ、と改めて思った一日であった。

「努力は裏切らない」という言葉は私がよく受講生に対して使うものであるが、それは私の経験に基づいた言葉でもある。
ぎりぎりまで考え、あきらめずに最善を尽くす努力をすることで、期待した以上の成果をいただく事だってできるのだ。

きっとこの研修での経験は、私の「努力は裏切らない」と言うときの言葉の重みを、さらに少し、重くしてくれるに違いない。
これからも、さらに重みを持つ言葉を使えるように、努力を続けていきたい、と改めて思った。

受講生の方からいただくものは、本当に大きい。

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