技術系新人研修におけるグループワーク

当ブログへのアクセス記録を調べていたら、「グループワーク 新人研修」などというものがあった。
そこで、今回は、私がさまざまな研修において実施したことのあるグループワークをいくつか紹介したい。

まずは技術研修系。

「コンピュータはどこにある?」
導入としてよく使うグループワークである。
誰でも知っていることから始めるので話しやすく、グループワークの入門に適している。

「コンピュータは何をしている?」
どこにある?に続く流れとして実施することが多い。
少しずつ技術的な要素を加えていくのに便利。

「手順を考える」
歯磨きの手順を日本語で記述する。
といったところから、始めて、フローチャートで複雑な手順を書けるようにする。
基本的に個人ワークであるが、検証作業をグループワークにすると、効率も上がるし、盛り上がる。

「CPUごっこ」
CPUの内部動作を人間によりシミュレートする。
3×5などの簡単な処理手順を考えることで、説明で理解してもらうよりはるかに早く本質の理解につながる。
他の技術の理解にも役立つので、一粒で何度でも美味しい。

「設計書作成」
設計書のフォーマットを見せずに、設計書を書いてみる。
その設計書に基づいてプログラムを書くことにより、不備に気づき、正しい設計書に必要な要素と表現方法を見つける。
設計書を他のグループでコーディングするなど、レベルに応じてバリエーションを持たせることができる。
チーム作業スキルを鍛えるのにも適している。

「チームでプログラムを作成する」
スキルに比べて規模の大きいプログラムを短い時間でグループで作成する。
チーム作業にすることによりプレッシャーが高くなり、集中力が高くなる。

次にヒューマンスキル系。

「学生と社会人」
コスト意識を持たせたり、研修に臨む気持ちを作るのに役立つ。

「雨が降ったらどうなる?」
ブレインストーミングの導入として実施している。

「良いリーダーとは?」
チームの中での全員の参加意識を高めるのに有効である。
グループからリーダーを抜いて実施するとより効果的である。

「コミニュケーションとは?」
負荷のかかるグループワークがこなせなくなってきた頃に実施する。
チーム作業に必要なコミニュケーションスキルに気づける。

「講師の悪いところ、良いところ」
グループ内で感情的な対立が見られるようになってきた頃に実施する。
嫌いな人とも折り合いをつけながら、仕事をする必要があることを伝えるのに利用する。

「ゴールデンウイーク前に苦しかったこと、楽しかったこと」
二つのグループワークを連続して実施し、長期休暇の影響を速やかに取り除く。

挙げたもの以外にも「文章を暗誦させる」など伝える話し方の練習をするもの、「最低の○○を考える」などブレインストーミングの威力を実感できるものなどもあり、状況を見ながら必要なグループワークを適宜、織り込んでいくことになる。

ここに紹介したのは、私が実施して明確な効果があったと判断したものばかりであるが、導入や実施時の意識などが違えば、結果もことなってくるだろう。
設定する時間によっても意味が変わってきたりもするので、実施においては適切な時間を設定してもらいたい。
受講生の力で、2時間だと思えば1時間半を設定するように、少し短めにしておくことがこつである。

ただやらせればいい、というものではないことを理解していただいた上で、ご活用いただければ幸いである。

1件のコメント

  1. 重ねて失礼いたします。

    「設計書作成」の冒頭部分、
    設計書よフォーマットを見せずに、の「よ」が多分誤字ではないかと思います。

    それと、個人的な意見なのですが、メールアドレス入力が必須なのは、コメントの書き込みハードルをあげているのではないかとも思いました。安易に書き込みがしづらいです。まぁ私のようなスパムが増えても困りますが。

    余談はこれまでにして、失礼いたします。

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