Wikipedia と「コーチング」

久しぶりにWikipediaで「コーチング」の項を見てみました。
そしたらびっくり。
ほとんどの記述が削除され、コーチングに関するごく一部の記述のみが残っています。

スキルコーチングの記述もなくなり、スポーツに関する内容も削られています。

スキルコーチングについては「コーチングとしてコンセンサスがない」からで、スポーツについては「スポーツとの前後関係は不明であるため削除。」らしいです。

スキルを伝えるコーチングも間違いなくありますし、スポーツでのコーチングも間違いなくあります。

だが、Wikipediaは誰でも編集できます。
編集する人が「それは知らないから」「ちがうから」と思えば削除されてしまうし、宣伝を行うために自分に都合のいいように書き換えられてしまいます。
「コーチング」の項については、2006年に最初の版が出てから現在までに150回以上修正が重ねられています。

そして、挙げ句の果てに、ほとんど何も残らない記述になっています。
知らないことを削除するのは知識に対する冒涜ではないだろうか、とさえ思うほどです。
出典があれば望ましい、というルールは理解できるものではありますが、ないのと見つけられないのは違うはずなのです。

私はスキルコーチングも、ビジネスでよく使われるメンタルコーチングも、スポーツのコーチングも全く同じ共通の原理を使ったバリエーションであることを知っています。
実際に実践していますし、それで成果も出ています。

しかし、それを書いても出典がないという理由でなくなってしまうのであれば、ホームページにでも書いて、それを出典にすればよいのでしょうか。
よくWikipediaを引用して「正しいこと」の根拠にしている人がいますが、Wikipediaを使う場合には注意した方がいいと思います。
多くの場合、正しいと思いますが、例えば「コーチング」のように適用の幅が広いものについては、また、さまざまな利害が絡むものについては、正しくないことも多いでしょう。

「コーチング」に関しては、近いうちに、基本的な原理から説き起こしてバリエーションを説明するようなものを書いてみようかと思います。

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