自分の言葉

研修講師という仕事をしていると、人の前で話すことが多い、というか、それが仕事そのものになる。

私の場合、長い時間話し続けるようなセミナー講師ではないので、そんなに長い時間話すことはないのだが、長い時間話す代わりに、より適切な短い言葉を選ぶように心がけている。

概念などは適切に言語化されることで、霧が晴れたようにくっきりと見え、意識できるようになる。
また、言葉にすることでシンボリックになり余分なものがそぎ落とされるようにも思う。

そのように考えて言葉を選んでいるのだが、よく使う言葉の1つに次のようなものがある。

「考える力は生きる力」

コーチングではいかに「考えてもらうか」というのを考える。
考える方向を課題という形で示し、気付いてもらうのを待つ。

この考え方はコーチングに基づく技術研修でも、スポーツのコーチングでも変わらない。

ネットで検索すると「考える力は生きる力」という表現をされている人を見かけるが、私は自分の伝えたいことを適切に言語化しようとして、この言葉に行き着いたので、オリジナルであると言ってもよいだろう。
大切な事は、自分で考えて自分の言葉として伝えられることであり、そういう意味ではこの言葉は私の考え方を伝える重要な言葉の1つになっている。

なぜこんなことを書こうかと思ったかというと、下のようなブログに出会ったからである。

12個のこと

1.夢の内容はすぐに忘れること
2.一週間のうちに同じ服を二度は着ないこと
3.おいしいものを食べる時は誰かを誘うこと
4.爪を短く切りそろえておくこと
5.はじめにタイトルを決めないこと
6.寒い時に聞こえる遠くの音に耳を傾けないこと
7.匂いに名前をつけること
8.絵をかくときは髪を留めること
9.あまり自分を嫌いになりすぎないこと
10.あまり自分を好きになりすぎないこと
11.人に期待する前に自分が動くこと
12.昔の約束に縛られないこと

連絡帳

この短いブログから、書かれた方の姿が浮き上がってくる。
素晴らしい、と思った。
このセンスを、うらやましい、と思った。

私もこんな素晴らしい言葉が使えるようになりたい。
いつかは私も「12個」で全てを表現できるようになりたい。
「考える力は生きる力」はその候補の1つになるのかもしれない。

そう感じて書いたのがこの記事である。

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