今まで、研修を行ってきた中で、人数がはっきりしている研修では、受講生の最少人数は1人、最大人数は54人である。
その間は、2人から42人までさまざまである。
正確な数字が分からないが、短時間のセミナーのような形式では60人を越えた場合もある。
人数が異なると、当然研修の実施方法もちがってくる。
人数が少なければ、一人一人と会話をしながら進めるような感じになるし、多ければ全体に対して指示を出しながら進めることになる。
私の研修では、グループワークを主体とするために、ある程度人数が多いほうがやりやすく、15人から25人程度が一番「手頃」な感じがする。
このぐらいの人数であれば、一人一人に目が届き、グループワークによる学習効率も高くできる。
人数が2人とかでは、グループワークの効果が少なくなるし、1人ではグループワークにもならない。
1人や2人というのは、まぁ、特殊な状況ではあるのだが、せめて4人程度はいないと、グループワークの効果はどうしても薄くなってしまう。
また、グループごとの競争を発生させるために複数グループがあったほうがよいのだが、そのためには、最低でも8人は欲しいところである。
とはいえ、受講生の人数は選べないことがほとんどであるから、その人数に対応するしかない。
私の行っている対応を簡単に書いてみよう。
まず、少ないときの対応である。
・受講生同士を早く仲良くさせる。
・受講生に寄り添ったカリキュラムにする。
・対話式(会話に疑問文を多く混ぜて相手から発言を引き出す)ことを多くする。
・話に個人名を多く含める。
逆に、多いときの対応は次のようなものになる。
・グループワークのスキル・雰囲気を早く高める。
・グループ毎の競争を多くする。
・発表などの機会を多くし、お互いのつながりを維持するとともに、講師が状態を把握できるようにする。
人数が少なければ、1対1の関係を維持しやすくなるが、グループワークの効果が薄くなる。
そのため、グループワークに頼りすぎず、一人一人に寄り添ったカリキュラムと進め方をすることが必要になる。
期間が長ければ、受講生を理解する時間がとれるので、より大人数でも対応が可能になる。
逆に人数が多いときには、逆になる。
コーチングの観点からは1対1の関係を人数分なのであるが、人数が多いときには、1対1の関係を全て維持することはなかなか難しい。心がけはするが、どうしても密度は薄くなる。
そのため、グループワークによる効果を高く維持しつつ、より自主的に学べる環境を作ることになる。
期間が短いときにも、受講生を理解する時間を取りづらいために、同じような傾向が出てくる。
一般的な新人研修の期間なら、15人から25人程度であれば、1対1の関係を維持しつつ、グループワークの効果も高めやすいので、もっとも研修を行いやすいのだろう。
今回は、普段行っていることを自分自身で振り返ってみて、気付くことが多かった。
言葉にできたことで、今後、自分自身でもより意識することができるし、他の方にも伝えられるようになる。
やはり、アウトプットは大切である。