本質を見つける。

ものごとを理解するのに、一番効果的なのは、本質を理解することだと思う。
本質さえ理解できていれば、そこからいくらでも応用がきく。

本質を理解せずに、形だけ憶えてしまうと、その形以外には対応できなくなってしまう。

だが、ものごとの解説書をみても、本質はこれです、と書いてあるものは少ない。
本質までたどり着けていないか、もしくは、本質を書いてしまうと、あっと言う間に終わってしまうからだろう。

本質はシンプルであり、聞けば、あぁなるほど、と言ってしまうようなことであることが多い。

学ぶことの本質、コーチングの本質、技術の各要素の本質など、わかっていると、自由度があがったり、応用できたり、説明しやすかったりするので、非常に有利だ。

では、その本質をどのように知ればよいのだろう。

簡単には「これが本質である」と聞いてしまえばよい。最も簡単であるが、私の経験では、どうも定着しづらい。

次は、私がやっている研修のような、本質を見つけさせようとしている学びの場に参加することだろう。
ただ聞くよりは、はるかに定着するし、応用もききやすい。

だが、一番いいのは、自分でみつけることだろう。
これは間違いなく定着するし、そこからの応用も自由自在である。

では、どうしたら見つけられるのか?

二つ方法があると思っている。

一つは共通点を探すことである。
まずは、本質を知りたい、と考えていることに関連する大量の知識を集める。
そして、すべてに含まれる共通点を抽出するのである。
もちろん、使っている用語が違ったりするので、翻訳しながらになるかもしれないが、この方法は幅広く使われている技術、例えばコーチングのようなものの本質を見つけるときなどに有効だろう。
事例が多いほど、精度も上がっていく。

もう一つの方法は、削ぎ落とすこと、である。
ある技術、概念に関することがらを一つ一つ検討し、それがなくなっても、元の概念のままなのか、を判断していくのだ。
そうやって削り切れば、残ったものは、本質か、それに近いものであるはずだ。
分析、判断など、ある程度のスキルは必要だが、非常に効率的である。

私の場合、そぎ落とし法でだいたい絞ったあとに、抽出法で精度をあげていくことが多い。

本質を知っていれば、芯をぶらさずに柔軟でいられる。

これからも本質を見つける努力を続け、柔軟でありながら、ぶれない芯をより強く太くしていきたい。

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