新人研修から見た学校教育

私の実施している新人研修は技術研修であり、新入社員の方は専門学校や大学で技術を学んできた人が多い。

そのような受講生と話をすると、毎年必ず出てくるのが、以下のような言葉である。

「学校時代にもっと勉強しておけばよかった。」

学校では週に一度か二度、1時間程度の座学による授業があり、その授業そのものが楽しくなく、目的もわからない、という声はよく聞く。

「もともと、専門学校や大学は学びたい人が行くべきだから、学ぶのは学生の責任だ」という意見もあるだろうし、分からなくもないが、現実的ではない。

今の時代、学ばせる側が工夫することが求められている。

学ぶことの楽しさに気付かせ、自主的な学習行動を引き出し、人の可能性をより高めることが教育機関の役割ではないだろうか。

教育の現場にいると「とりあえずやっておけ」という意識を感じることがある。

「カリキュラムは作った、テキストも作った、説明もした。あとは学ぶ側の責任だ。」

こんな感じである。

このような「とりあえずやっておけ」からは人の可能性を高めることに対する積極的な意識は感じられない。

もし、学校で「もっと学びたい」という自発的な意識と行動を引き出すことができれば、おそらく日本の社会は変わっていくだろう。

大学でも、専門学校でも、もちろん、高校でも中学でも小学校でもそうである。

日本全体の教育が、昔ながらの「知識を覚えなさい」ではなく「学ぶことを楽しみなさい」に変わることができれば、とても大きな変化につながるに違いない。

いつかそのような仕事がしたいと思っている。

私のライフワークである。

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