本当に必要な研修のあり方

先日、求職者向けの「面接研修」を実施させていただいた。

「本当に面接に必要な態度、言葉づかいをレクチャーされるのかと思って、ぞっとしていましたが」
「最初は行きたくない気持ちでした。」
「7時間も何やるんだよ、かったるくなったらバックれちゃう?」
「先生との1体1の面接で良くないところを他の生徒の前で言われるのではないかと思っていました。」

というようなところから始まった研修だったが、終わった時には次のように変わっていた。

「緊張は変わらずあるのですが、人前に出て卒倒するほどの緊張感からは解放された気がします。」

「今日で緊張しなくなったなんて思いません。
緊張とは一生つきあっていくものだと思いました。
その緊張をいかに利用して自分をアピールできるか
自分の想いを相手に伝えられるかを学んだ一日でした。
パーフェクトじゃなくていい、作らなくていい、先生の言葉がすごくここちよかったです。
正直3分間スピーチの前と後手が震えてました。
でも良い気持ちですね。」

「あっという間に時間がたちました。楽しい授業をありがとうございました。」

「緊張する性格も、すぐには治らないと思いますが、パーフェクトに受け答えしようとせず、シンプルにわかりやすく相手に伝えられるように意識したいと思います。
最後の人前でのスピーチですが、うなずき君を見つけて話すようにしたおかげで、以前よりは話すことができました。」

求職者向け訓練の中の特別講習であったが、その担当者が次のように言われてた。

「こういうの、やっぱり必要ですよね。」

私は通常の面接講習に参加したこともないし、見たこともないのであるが、受講者の方の感想をうかがっていると、だいたいどのような研修が実施されているのかは見当が付く。

ある方が書かれた文章にはこんなものがあった。
「他のセミナーでは模擬面接を数回させていただきました。
今回は本質的な事を教わりました。」

結局「欠点を直す」ようなやりかたでは物事は変わっていかないのだろう。
上手に形をまねするような、よくある訓練では変えられないものがある。

だが、考えることを主として研修を行えば、1日で意識は変えられる。
2日~3日あれば、それなりの訓練ができる。

職業訓練を有効にするためにも、このような訓練を入れてもらいたいと思う。

私が技術系の職業訓練を担当したときにも、面接に行けるようになって、という理由で就職した人がいる。
ちゃんと実績があることなのだから。

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