ハーバード白熱教室

NHKで「ハーバード白熱教室」という番組を放映している。
ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が学生と議論をしながら学ぶ様子である。

以前、IT系の技術研修を行ったときに、ある受講生が、
「ハーバード白熱教室みたい」
という表現を使われたことがある。

私も番組を見たことがあったので、こう返した。
「この研修の方がずっとおもしろいですよ」

「ハーバード白熱教室」の最大の問題は、学生の人数が多すぎることだろう。

大学という条件からやむを得ないのだろうが、セッションを行いながら学びを進めるのに、1000人の参加者はいかにも多い。
加えて、伝えたい内容も時間も決まっているので、自由な話し合いをそれぞれにさせるのも難しいだろうし、それに対してフィードバックをするのも現実的に無理である。
セッションをするにしても、一度の授業中に5人から多くても10人が限度だろう。
そうすると、残りの900人以上は見て、聞いているだけになってしまう。

幸いにも(?)私の講習はそんなに受講生の人数がいない。
多くて50人、通常は30人未満である。
おまけに「授業の一こま」というくくりはないので、1日単位で時間を使える。
そのため、気付くまで話し合いをさせることも、作業をさせることも、一人一人にフィードバックをすることもできる。
グループ単位で話し合いをすれば、参加しない人もいなくなる。

だから「この研修の方がずっとおもしろい」のだ。

「ハーバード白熱教室」は、これまでの大学の授業の常識から考えたら、きっと画期的なことなのだろう。
だが、勉強不足で気付けないだけなのかもしれないが、残念ながら私にとって目新しいことはなかった。

私は本当の「全員が白熱して」学ぶ様子を知っている。

目が生き生きとし、前のめりで議論し、気づきで顔が光り輝く。
みんなで学ぶ意識ができ、お互いがお互いのために気遣いをし、学び合う。

一度に1000人は無理だ。
1時間でそうなるはずもない。

だが、30人で一日あればできる。

私はそんな白熱した学びの場を、これからもたくさん作っていきたい。

いつかNHKから「長谷川講師 白熱教室」みたいな番組が放映されることを願って (^^v

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