Archive for 2014年7月31日

Takanori

研修の「質」

講師業をしていると、研修の「質」という言葉をよく聞く。

恐らく、研修会社の営業の方から「研修の質」という言葉を聞いたことがある方も多いことだろう。

だが、おもしろいことに「研修の質」という言葉の意味するものは、実はばらばらである。

あるところでは、研修の質を独自のテキストで担保しているとし、あるところでは錬られたカリキュラムで質を確保していると言い、他のところでは、分単位で再現できる研修を行って、それを研修の質、と呼んでいたりする。
以前にも書いたが、私は一つとして同じ研修を行ったことがない。
受講者や環境が違うのだから、私にとってはそれがあたりまえなので、例えば、分単位で再現できることを質というのは難しい。
また、受講生の理解度を考えての、カリキュラムの現場での組み替えもよくある話である。
テキストがよいのはもちろんいいことであるが、それを読み上げるだけでは研修にならないのも論を待たないだろう。
このように、研修の「質」というのを考えるのはなかなか難しい。
とはいえ、研修を行う際には、私もより質のよい研修を実施したい、と考えている。

私の考える研修の質、というのはどんなものかを簡単に説明すると以下のようになる。

1・受講者にマッチしたカリキュラム
2・事前の徹底した準備
3・受講者にリアルタイムで対応できる講師スキル
4・受講者の自主的な動き

これらがそろって「質の高い」研修ができると考えている。

ただ、どれも「担保」するのは難しい。

よいカリキュラムを作る努力、事前準備、講師スキルの向上には心がけているのだが、それを「していますから」では担保にならない。
自主的な動きの引き出し方も、ケースバイケースなので「こうします」とも言いづらい。

営業的に「これです」と言えないのはつらいところではあるが、無理に数字などを示すことで縛られて、逆に質が落ちては本末転倒である。

結局、上記のような要素を「研修の質」と考えてくださる研修の担当者、受講者を増やしていくしかない。
体験していただければ、それが「よい研修」だとおわかりいただけると思うので、地道に「質のよい研修」を続けていこう。

Takanori

歯車とエンジン

私はよく研修で「組織の歯車ではなく、一人一人がエンジンになってください」という言い方をする。

ただ言われたことだけをするのではなく、一人一人が自分で考えて能動的に動くこと、という意味だ。
全員がエンジンとなったチームが、同じ方向に進んだらどれほどの力を発揮できるか、というのは恐らく見てみないと想像もできないぐらいのものだろう。

そして、チームの一人一人が能動的に動く場合に必要なのが、チームコミュニケーションである。
一人一人がチームのことを考えて積極的にコミュニケーションを取ることで、初めて一人一人がチームのエンジンになれる。
もしくは、その一人一人をチームとしてまとめるコミュニケーションを産むためのファシリテーターが必要だ。
そうでなければ、みんな勝手なことをし始め、チームとして機能しなくなる場合も出てくるだろう。
先日ファシリテータの集まりに参加することがあり、ファシリテーションを知っている人どうしでグループワークを行ったのだが、ある参加者の方が「感動した」と言われていたぐらいの話し合いができていた。

理想を言えば、チームメンバーがそれぞれファシリテーションスキルを持つことが望ましいのであるが、そうでない場合でも、ファシリテーターが存在することはとても有効であろう。
歯車ではなく一人一人がエンジンになるためには、ファシリテーションが必要であり、できれば全てのメンバーにそのファシリテーションスキルがあればいい、というのを再確認できたグループワークだった。
新入社員研修では、もちろんIT技術や考えるスキルを身につけさせることも必要なのだが、それと共に少しでもファシリテーションのスキルを身につけてもらうことを、これからも意識していきたい。

それが「歯車からエンジンへ」を実現する、大切な要素なのだから。

Takanori

友人との会話から

ある友達との会話である。

——————-ここから——————–
[友達]
去年(資格の)更新で研修にいっぱい行ったんだけど、ケーススタディーとかっていうんだけど、そういうのの目的が、発表者に意地悪するみたいな重箱の隅をつっつくような指摘じゃなくて、発表者の意識を変えることを目標にってロールプレイやってて、そうすると自分も意識が変わるしおもしろかったよ。

[私]
試験対策じゃないからね。
意識が変わるような気づきが生めれば、その研修はきっといい研修だね。

[友達]
研修も流行りとか時代の流れがあって意識とか気づき、っていっぱい言われた。

[私]
大事なことだよ。
行動が変わるためには意識が変わらないとならないし、意識が変わるには自分での気づきが必要。
やりかたを教える研修ではそうはならないので、結局行動が変わらない。

[友達]
でもね、なんか定着がむずかしいと思って。

[私]
そうだね。

[友達]
定着しないと意識が変わったことにならないし大勢いる職場では流されちゃうし。

[私]
定着のために必要なのは繰り返しなんだよな。

[友達]
うん。
年に1回くらいじゃ少ないくらい。

[私]
定期的にできるといいんだけどね。
それは私もぜひやりたいことの1つだな。
なにかの研修を3ヶ月から半年の長さで、週に一度か二週に一度ずつ続けるようなの。
それだけ繰り返せば、かなり定着するはずだし。

——————-ここまで——————–

定着させること、というのは、各種研修を行う中で最大の課題なのではないかと思う。

研修自体は盛り上がるのだけれども、その後の行動に研修の内容が反映されない、というのはよく聞く話である。

本当に役に立つ、意味のある研修にしようと思えば、次の2つが欠かせないと考えている。

・本人の気づき

・繰り返して訓練

行動が変わるためにはこの2つが欠かせない。
最近では、上記の友人との会話にも出てくるような「気づき」を与えるような研修は多く見かける。
だが、繰り返して訓練をし、より突っ込んで学べるような研修はなかなか見当たらない。

よくある、思い出させるためのフォローアップではなく、訓練のための継続した学び。

これをぜひ、これからの研修として提案していきたいと思う。
私の研修で望むのは、研修を受けてもらうこと、ではなく、受講した人の行動が変化し、人生が少しでもよい方向に変わること、である。

そのために「定着」についてしっかりとアプローチができるようにしていきたい。

Takanori

できない理由

ブログの更新は久しぶりである。

新入社員研修の時には、私の書いたブログを読む新入社員も出てきたりするので、進行中の研修に対するブログはなかなか書きづらい。
そして、書かない時間が長くなると、習慣ではなくなり、書くのにいつも以上にエネルギーが必要になってくる。
また、いろいろな悩みがあるときには、それを解決できないと、なかなかブログにまとめることも難しい。

だからブログをなかなか更新できなかった。

こんな感じでできない理由、やらない理由はいくらでも思いつく。

でも、残るのは「書かなかった」「やらなかった」という事実だけなのだ。
理由をたくさん挙げることには、なんの意味もない。

単純に「さぼった言い訳」なのだ。
できない理由をたくさん考える暇があるなら、どうしたらできるかを考える方がずっといい。
ということで、まずはブログの更新を再開するところから始めよう。