Archive for 2014年4月12日

Takanori

ヒューマンスキルと技術と

最近、ヒューマンスキルに寄った研修をすることが多い。

先日まで行っていた新入社員向けのコミュニケーション研修や、企業内での技術者の支援を行う方へのコーチング研修などは、そのままヒューマンスキル研修であるが、技術系の講師育成の際にも、技術を学んでいただくことに加えて、多くのヒューマンスキル要素を組み込んだ。

技術系の新入社員研修においても、チームでの作業スキルやリーダーシップ、ロジカルシンキングに関わる要素など多くのヒューマンスキルを盛り込んで実施している。

純粋に技術だけの研修は、中堅技術者に向けた技術面のスキルアップ研修ぐらいなのかもしれない。

私自身、もともとプログラマ、ハードウェア技術者であり、IT技術研修から講師になったので、そっちが本業(?)なのだが、ある人事の担当者からは「長谷川さんがヒューマンスキル系の講師にしか見えなくなってきた」と言われている。

今年の新入社員研修でも「技術はここ(シラバス)に書いてあるとおりのことをやってもらえればいいが、それよりも人間的に鍛えて欲しい。」という要望をいただいた。
技術よりも、チームで作業するスキルだったり、一人で考えて行動するスキルだったりを求められているのだ。

幸い、昨年実施させていただいた会社さんから評価されたのか、されてないのか分からないがリピートをいただく事ができたし、前述のような言葉もいただいているし、時間も少し余裕があるので、技術をきちんと伝えた上での各種のヒューマンスキルを伝えてきたい。

技術があるだけではちゃんとした仕事ができないのが、現代の技術者である。
持てる技術をきちんと活かすためにはコミュニケーションスキルなどのヒューマンスキルが欠かせない。

Java言語でプログラムを書くという技術とドキュメント作成力を含むヒューマンスキルを両方とも兼ね備えた人を育てることができるか。

それが今年の挑戦である。

Takanori

アウトプットと相互作用

グループワークはとても有効な学習方法であるというのはこれまでも何度も書いてきた。

今回は、なぜグループワークが有効なのか、について考えてみたい。

まず大切な要素が「アウトプット」である。

グループワークに限らず、多くの学習方法では「アウトプットが大切である」と言われる。
「アウトプット 学習」「アウトプット 勉強」「アウトプット 学び」などで検索すれば、多くのサイトがヒットする。

アウトプットをする際には、自分の中での整理が欠かせない。
もし、覚えているだけのものを出すと、ちょっとした質問ですぐに破綻するし、そもそも筋道を立てて話すことも難しい。
そのため、アウトプットをしようと考えると、自然と自分の中での整理が行われ、足りないところに気付き、それを補完するようになる。

もし、覚えていただけであれば、そのような整理も気づきによる補完もない。
これだけでも、アウトプットの意義はとても大きい。

アウトプットをすることで、自分の思い違いなどに気付くこともできる。

例えば、説明をしようとして行き詰まったりするだけでも、思い違いや理解不足に気付ける。
さらに他の人からのフィードバックをもらうことで、自分が正しいと考えていたことが、そうではない、ということにも気づける。
気づければ修正できるのだから、アウトプットすることの価値は高い。

次に大切なのは「相互作用」である。

前述のフィードバックというのは、他のメンバーとの相互作用である。

メンバーそれぞれがアウトプットをし、それに対してフィードバックを受けることを繰り返せば、それぞれの学習が進んでいくことになる。

フィードバック以外にも、学び会うことの楽しさを共有できる仲間の存在も大きいし、よい意味のライバル関係ができればモチベーションも上がることだろう。

このように、アウトプットと相互作用がグループワークでは重要なので、グループワークを行う際にはこれらが機能するようにしなければならない。

例えば、発言する人が決まっていたりして発言比率が大きく偏る場合には十分なアウトプットがない可能性が高く、当然ながら相互作用も機能していないことがある。
私の場合、グループワークの後に発言比率を考えて発表するなどして、発言量の偏りとその原因に気付くように仕向けたりもするが、グループワークを有効に機能させるためには必要な事だろう。

残念ながら、研修講師という仕事をしていると、私にはなかなかグループワークに参加する機会がない。
その代わり、研修の現場というアウトプットと相互作用の機会をいただいている。
これらを有効に活かし、私も多くの学びを続けていきたいと思う。

Takanori

目指すこと

私のライフワークは「育てる文化を広めること」であるが、一気にできることではない。
途中でいくつかの段階を踏むことになる。

まず、学びの形、成長の手段として、コーチングとグループワークが有効であるとの認識を広めること。
これには、現在携わっているような研修の仕事を多くこなし、効果を実感してもらうことが必要だろう。

次に、志を同じくする講師同士のコミュニティを作ること。
講師育成などで出会った多くの方々とのつながりを大事にし、コミュニティに育てていくことが有効だろうと思うが、それ以外でも多くの出会いの場に出向かなければならないだろう。

そして、コーチングとグループワークにより学びの場を作れる講師の集まりを作り、業務として成立させていくこと。
業態としては、スキル審査をパスした講師の紹介業、というところだろうか。
講師紹介はいくらでもあるが、スキルを実地にチェックした上で、定期的に技能検査を行ったりするところは、そうはあるまい。

そして、お互いの専門知識などをシェアしつつ、より良い学びを模索し続けるような集まりとし継続的に高め合うこともしていきたい。
もちろん新規の講師の育成も行う。

まずはとりあえずの目標としてここまでを目指したい。
おおよその形は頭の中にある。

実現するには、5年なのか10年なのかは分からないが、時間がかかるだろう。
だが、このような集まりができれば、「育てる文化の普及」に貢献できるに違いない。

千里の道も一歩から。
少しずつ前に進むことができれば、そのうちに目指すところに手が届くことだろう。